詩 ハッピーエンド
私の気持ちはどこにあるのかわからないけれど、神様もいない、振り出しのままの世界で、今日を生きている。
誰も知らないハッピーエンドを見ているようで、私は全知全能の気分さ。聡明な振りにももう飽きただろう。きっと計算されつくされた世界の中で、ハザマの中を生きているのは、私だけではないはずだ。
ああでもないとか、こうでもないとか理想論ばかり並べても、きっと最終回を前にしたら、みな無力になってしまうのは、気のせいではないはずだ。
私はその意見にもちろん賛成である。そんな風に日々は過ぎていくけれど、今日という日々は、かけがえのないものである。
そんな当然なものを理不尽な世界で、壊して、おとといの記憶を失ってまたどうぞ。
音楽室の窓辺に映る、夕焼け。見落とした世界地図、あの子しか知らない。
思い込みで壊した、あの日の記憶をいつも、壊し続けた。